「さて、次は誰にしようかしら?」


まだ苦しんでのたうち回っている亜沙美を放置し、カヤ先輩は部屋の中をグルグルと歩き回りはじめた。


あたしはカヤ先輩を睨み付けるが、瞳は自分が選ばれないように視線を下げている。


「まだ何かする気か」


そう聞いたのは真仁だった。


「当然でしょ? ここにいる6人は全員問題児だもの」


カヤ先輩は自分の頬に手を当てて、ため息交じりに言った。


まるで、言うことを聞かない子供に手を焼いている母親のようだ。


あたしは真仁と視線を合わせた。


あたしたち全員が問題児とは、どういう意味だろう?


カヤ先輩は、一体なにを知っているんだろう?


背中に冷や汗が流れて行くのを感じる。


なにもかも見透かされているような、君の悪さに身震いをする。