けれどここにきてふと違和感を覚える。
夢の中にしては匂いがはっきりすぎないか。
撫でられている感触がはっきりとあり、夢にしてはやけにリアルで。
一度閉じた目を再度ゆっくりと開ける。
まだ頭がぼーっとする中、確かに目の前にはシャツに緩めたネクタイが視界に入った。
さらにそれは同じ高校の男子生徒の制服で。
「やっと起きた?」
「……っ!?」
ドクンと嫌な予感がしたその時、頭上で誰かの声がした。
慌てて顔を上げれば、そこには優しい笑みを浮かべる男の人が私と向かい合う形で横になっていて。
「え…なんで……」
思わぬ言葉を失う。
だって目の前にいる男の人は、一年の間でも有名な光原郁先輩だったからだ。



