「やっぱり俺も一緒に行く」


「だめ。会合あるって言ってたでしょ」





「………さぼる」


「総長がいないとだめでょ!!」





私がそう言うと詩優はしょんぼりして、怒られた仔犬のような悲しい表情をしていた。






…可愛いけど……だめなものはだめなんだ。






「何かお土産買ってくるからいい子にお留守番してて?」





ソファに座った詩優の頭をゆっくり撫でてあげる。





「…お土産はいいから無事に帰ってきて」


「…危ないところに行くわけじゃないよ?」





「向こうは治安悪ぃの。もし何かあったら雷龍を頼るよりも先に紫苑を頼った方が早い。
五十嵐の連絡先教えとくから」


「あ、大丈夫!!真理亜から教えてもらったの」





「姫同士仲良いんだな」


「えへへ」




実はメールもよくしてるんだ。
最近のこととか、恋愛のこととか……真理亜は『3回目のえっちは?』なんて聞いてくるけど…





わ、私だって詩優としたくないわけじゃない。
ただ…最近詩優と一緒に寝るだけで襲われることもないから……そういう雰囲気にならない。