花莉が運動音痴なおかげですぐに後ろ姿が見えた。




それからすぐに腕を掴んで引き止めることに成功。




「…捕まえた」




ぱさっと花莉の肩にかけてあげたのは俺がお化け役の衣装で着ていたマント。
それによってまたメイド服は隠された。




…俺だってまだ見たいけど……他のやつに見られるよりはこっちの方がいい。




「…手伝い行くのっ」




息を乱しながら、花莉は俺の手を振り払おうとするが…




振り払おうとしてるだけで全然力がこもっていない。





「マントつけた状態だったら行ってもいいよ。もし、とったりしたら………嫌ってほどキスするから。
あんなところとかそんなところにも」


「……なっ…!?」





「わかったら行っていーよ」





掴んだ手を離して、今度こそ花莉を逃がす。