暗闇を進んで、すぐに




ガタガタガタガタっ!!!!!!!!




と机が激しく揺れる。




そんなの予想していなかったから、心臓が跳ねるくらい驚いた。





そして、それは私だけではなかったみたいで繋がれていた手の力が一瞬緩んだ。





その隙を逃すまいと、私は力いっぱいチャラ男の手を振り払う。





距離をとるように全力ダッシュ、しようとした時に





……すぐにパシッと手首を掴まれてしまった。





最悪だ……と思った時には耳元で




「こっち来い」




という小さな声が聞こえた。





その声はチャラ男の声じゃない。もっと、前から知ってる人の声。





「走れ」





そう言って、手を引いて私のペースに合わせてくれて一緒に走ってくれる。





大きくて温かい手。
チャラ男と繋ぐのは嫌だったのに、この人の手は許してしまいそうだ。





いや、もう許している。だって嫌でもないんだから。





竜二の手は……


























あっという間に出口へと来て、暗いところから明るいところへ脱出。