世界No.1の総長と一輪の花 II






「聞いてなかったけど、あんたどこの学校?」





全然興味はないが、この男の名前しか知らないで貴重な文化祭を一緒に過ごすのもそれこそ勿体ない気がする。





「西崎高校」





…西崎か。確か中高一貫学校で、雷龍の中学生メンバーは西崎中学だったっけ。
…不良が多いことで有名な西崎。





だとしたらこの男がどこかの族に入っていてもおかしくない。





…もし、族に入っているのだとしたら花莉が雷龍の姫だってことや私が雷龍のハッカーだということも気づいているかもしれない。





…それだったらやばいな。





「何年?」


「2年」





「同い年なのね」





ほんの少しだけ距離をとったが、すぐに詰められてしまった。





「次、どこ行こうか」


「…お化け屋敷行こ」





本当はどこにも行きたくなかった。けど、一刻も早くこの状況を抜け出すためには暗いところに行って逃げ出すのが1番だと思った。