世界No.1の総長と一輪の花 II






そんな恥ずかしい姿で寝てたの…!?
想像するだけでも恥ずかしすぎて、顔から火が出そうだ。




「ご、ごめんなさい……!!見苦しいものみせて…」




途端に申し訳なくなる。
お腹を出して寝るよりも、まだ髪がぼさぼさの方が良かったのに…。




最悪だ…。




なんて自分の中で反省していたら、笑いをこらえるような声が聞こえてきた。
顔を上げようとしたら、




「嘘だから」




声が上からふってきて、ついにはふはっ、吹き出して笑う詩優。




う、嘘!?




「詩優のバカ!!!もう着替えるからあっち行って!!」




詩優の背中に回していた手を解いて、胸を押す。




「ごめんって。謝るから俺から離れんな」




ぎゅうっとさっきよりも力を込めて抱きしめられる。
私を逃がす気がないような強い力。




「…ばかっ」




そう小さく呟いて私はそれ以上抵抗しなかった。抵抗しなかったのは、抱きしめられていることが嬉しい、というのもある。
なんて単純な女、と自分でも思うくらい。