世界No.1の総長と一輪の花 II







結局、今回もこうなることは何となくわかっていたんだ。
ボーリング対決で負けてしまった明日葉。だから私は仕方なくこの男とデートをするはめになってしまった……







「京子ちゃん、次どこ行く?」




緑メッシュの長髪男は私の手を引きながら、にこにこ笑顔で聞いてくる。




「…まずあんた、名前も名乗らないで私のこと連れ出すとかいい度胸じゃない」


「あぁ、ごめんね。俺の名前は杉原 大和(すぎはら やまと)。よろしく、京子ちゃん」





…この男、チャラそうだわ





繋いだ手だって離してほしいのに、振り払おうとしても力が強くてふりほどけない。





「チッ」





思わず舌打ちをしてしまった。さすがに杉原という男は引くかと思ったが、にこにこしたまま歩く。