私を見て、固まる目の前の彼。
「…詩優?」
声をかけると、はっと我に返ったみたいで。
私の目元を大きな手で隠す。
そのせいで見えなくなってしまった犬耳の詩優。
大きな手をどけようとすると、
「似合いすぎてるからこっち見んな」
詩優の声が耳に届いた。
一生懸命手をどけようとして、詩優の指と指の隙間から見えたのは…
顔を赤くした彼の顔。
「…っ!!」
ドキン!と大きく心臓が跳ねる。
…す、少しは可愛いって思ってくれたのかな……
ドキドキしてくれたかな……
「…ずるい!私にも詩優見せて…!!」
一旦しゃがむと、詩優の手が離れて。
詩優はくるりと私に背中を向けたが、私は立ち上がって彼の前にまわりこんだ。
顔を赤くしたままの詩優。
「えへへ」
私の顔は気持ち悪いくらいにやけていたと思う。



