冷たい風が頬に当たるけど、やっぱりコーヒーカップはすごく楽しい。
それからあっという間にコーヒーカップは止まって…。
私が詩優から離れたのは終わってから。
「詩優って筋肉すごいよね」
ジェットコースターに向かいながら、ふとそんなことを言ってみる。
「急にどうした?」
「あんなに早く回せるのすごいなぁって思って」
「花莉は腕細すぎだもんな。もっと鍛えねぇと折れそう」
「詩優はどうやって鍛えたの?」
んー、と詩優は考えてから。
「海斗と喧嘩したり?」
帰ってきた言葉はなぜか疑問形。
「そんなに喧嘩してたの?」
「中学の頃は海斗と喧嘩するか、海斗と一緒に喧嘩に行くか…の毎日だった気がする」
「じゃあ私も…」
「だめ。危ねぇだろ」
“じゃあ私も喧嘩する”
冗談のつもりで言おうとしたら、すぐに阻止された。



