花莉side
車の中でたくさん泣いて…数時間たったところで連れてこられたのはどこかのホテル。宮園さんはフロントで受付を済ませると、私の手を引いて歩く。
…もう…逃げたりなんてしないのに。
鍵を開けて、部屋の中へと入るとベッドの上に投げ飛ばされた。
「……っ!」
「今日は妃芽乃様のお誕生日でしたね。17歳、おめでとうございます」
宮園さんがにこりと笑った。
それだけなのに、怖くて…体が震えてしまう。
「これは、囁かなプレゼントです」
宮園さんは自分の鞄の中を漁って、取り出したものに思わず目を疑った。
それを持って、私に近づいてくる。
起き上がって逃げようとしたが、手首を押さえつけられて首に巻き付けられる。
「大人しくしなさい。今日から私のモノなんですから」
つけられたものは首輪で、首輪には1本の長い鎖がついている。
その鎖をジャラッと引っ張られて、首が絞まる。
「…っ」
大人しくなった私を見て、宮園さんはまたにこりと笑った。