“水鬼”が喧嘩を売ってきて、その喧嘩を買う毎日が続いていた。





…早く水鬼を全滅させねぇと……





そう思って、今日は奏太と壮、それから幹部と1番隊で水鬼の倉庫に乗り込んだ。






けど……





またしてもはずれ。
水鬼はどうやら倉庫をいくつも持っているらしく、これまでも5つ倉庫に行ったがみごとに誰もいなかった。





明日までには…24日までには全部終わらせたかった……。





苛立ちから舌打ちをすれば、竜二がため息をひとつ。





「…詩優、お前はもう帰れ。最近ろくに寝てないだろう」


「…それは俺だけじゃねぇだろ」






「それだけじゃない。明日は妃芽の誕生日だ。早く帰れ。今なら日付が変わるまであと30分はある」






竜二の言葉に「そうだそうだー」と倫也がにやにやする。1番隊のやつらまで頷いてるし……。






「…わりぃな。あとは頼む」






俺はバイクに跨って、雪が降っている中できるだけ急いで帰った。