「…もう寝る」




ヤケになって、布団の中に潜って顔を隠した。
そしたら布団を顔のところまで捲られて、





「大事な話あるから出てきて」





ちらりと詩優を見ると真剣な表情だった。
…大事な話、とはなんだかドキドキするもので。大人しく布団から顔だけ出して詩優と目を合わせた。













詩優は一呼吸してから…





「12月24日…その日、俺に1日ちょうだい」





詩優の言葉に私は





「うんっ!!!!!」





とすぐに答えた。
詩優は優しく微笑んで、私の頭をゆっくり撫でてくれる。





「決まりな。その日、1日俺のことしか考えんなよ」


「うんっ!!!」





「約束な」





私たちは指切りを交わして、最後の約束をしたんだ。




















12月24日は、詩優の彼女でいられる最後の日。