────────────
知らない道を通って、約1時間。
どこかに到着したのか、車がとまった時には外は薄暗くなっていた。
到着した場所、そこは……
どこかの公園。もう暗いため誰も公園で遊んでいなくて、駐車場の車は宮園さんのこの車しかとまっていない。
この公園の周りにはちらほらと住宅地があるくらいで、他には何もない…ように見える。
…ここで詩優のお父さんと話すの?
なんていう疑問が頭に浮かんだ時、
「これを」
宮園さんは鞄の中から取り出したものを私へと手渡した。
それは数枚の写真で。
見た瞬間、心臓がドクン…と嫌な音を立てた。
詩優が特攻服を着ている写真に、どこかで喧嘩をしている写真。
…な…なんで…宮園さんがこれを……?
疑問に思った時に、宮園さんはにこりと笑って
「私が詩優様のお父様にこの写真を渡したんです」
と言った。