「詩優ね、中学の時なんて恋愛に興味なかったのよ」


「え?」





「詩優の初恋が花莉だってこと、嘘じゃないわよ。詩優が誰とも付き合ったことがないのを私たちは知ってるからね」


「……っ」





「それに花莉は気づいてる?
花莉を見る時の詩優の目がすごく優しいってこと」


「……?」





私が首を傾げると、京子は






「すごく大切にされてるのよ。花莉は」






「過保護なくらいにね」と付け足して、にこりと微笑む。











…だめなの……
私は弱いから………






また涙が溢れてしまうの……
本当は、何をすべきか分かっているのに…














まだ話す勇気が足りないの。