学校に到着すると





「ひめちゃん、ちょっといい?」





下駄箱で倫也に声をかけられて一緒に空き教室へと向かった。






肌寒くなってきている季節だから、空き教室も暖房をつけないと寒いくらい。

ブレザーとセーターを着ている私でも寒いから、ワイシャツのボタンを上から2個はずしてネクタイをしていない倫也はもっと寒いだろう。ブレザーとセーターも着ていないし…






本当に薄着すぎるくらいだ。
…風邪ひかないといいけど…






なんて倫也を見ながら思っていると、






「詩優と竜二どこにいるかわかる?」






倫也がゆっくり口を開いた。






予想もしていなかった言葉に思わず「へ?」と間抜けな声が出てしまう。