*
あれから詩優は部屋に帰ってこなかったみたいで、次の日の朝に
"康に送迎頼んであるから先に学校行ってて"
というメールだけ送られてきていた。
だから私、奏太くん、壮くんの3人で康さんの車へと乗り込んだ。
「…今日はあいつサボり?」
奏太くんが私に目を向けると、壮くんが「えー!?ずっる!!!」と騒ぎ出す。
「違うと思うよ。"先に学校行ってて"っていうメールがきたの。だから途中から来ると思う」
私の言葉に納得がいかなそうな奏太くんは「……絶対サボり」と小さく呟く。
「たぶん詩優も忙しいんだよ」
「…浮気で忙しいんじゃねぇの」
「違うもん!!!」
「…それはどうだか」
急になんてことを言い出すんだ。奏太くんは…
詩優がそんなことするわけないのに。
私は「奏太くんのバカ!!」と言ってから窓の外を眺めていた。



