恥ずかしくてどんどん体温が上がっていく。





私は乱れたドレスをなおしてから急いで部屋から出ると、部屋の扉の前にいた詩優に「ごめんね!!」と伝えて自分の部屋へと全力ダッシュ。










自分の部屋に入ってベッドの上に座って、ドキドキなる胸を落ち着けようと深呼吸。






だけど…





コンコン






部屋の扉がノックされて心臓が飛び跳ねた。






「は、はい!」






私が返事をすると詩優は





「俺さ、今日用事あるから出かけてくるな」





気のせいか、少し声のトーンがいつもと違う気がする。
少し低い……怒っているかのような声。






「…う、うん!!ご飯作っておくから気が向いたら食べてね!!」


「さんきゅ」






それだけで会話は終了。
詩優が部屋から遠ざかっていく足音だけか聞こえて、ガチャン、と玄関の扉を出ていく音がした。