花莉side
……これは、いったい何があったのだろうか。
昨日の記憶をたどってみるが…
詩優とパーティーに行った、というのは覚えているのだが……そのあとどうなったのか全然覚えていない。
だから、なんでこんな格好なのかもわからないんだ。
…私はまだパーティードレスを着たままで、裾がめくれあがっている。
しかも私が今いるのは詩優の部屋で、詩優のベッドの上。
……帰ってきた記憶が全くない。
詩優に襲われた……と考えるべきなのだろうか。
好きな人になら襲われてもいいんだけどね。
なんて自分で恥ずかしいことを思っていると部屋の扉が開く。
中に入ってきた人物と目が合うと、「…ごめん」と一言いってからすぐに部屋から出ていった。
…??
そして数秒後に詩優が部屋から出ていったことを理解。
私のこの乱れた格好を見て出ていった、ということに。