「ふざけんな」
ギロリと睨むと、親父はまたため息をつく。
それから、やっと俺と視線を合わせて
「ふざけているのはどっちだと思っている。
一人暮らしをして何をしているかと思ったら……」
デスクの引き出しの中から親父は何かを取り出して、俺の前に並べた。
「夜瀬家に泥を塗る気か」
親父が並べたものは写真。
その写真は……
"雷龍の総長"としている時の写真だ。
喧嘩をしている写真に特攻服を着た写真。
それが何枚も。
……親父にバレたのか。
いつかはバレると思ってたけど……
「だったら俺は」
再び言いかけたところで、今度はタイミング悪く部屋の扉がノックされて
「入れ」
親父がそういった後に部屋の中に入ってきたのは、昨日会った宮園 慶一。葉月の義兄だ。



