世界No.1の総長と一輪の花 II






『もしもし!?しーくん!?』





俺が声を出すよりも先に聞こえてきた姉貴の焦ったような声。





「…そんな慌ててどうした?」


『今すぐ社長室来て!!!!!』






「…社長室?なんで?」


『いいから早く!!!!!』







そして、姉貴の次の言葉に一瞬動きを停止。










『パパが勝手にしーくんの婚約者を葉月ちゃんに決めちゃったの…!!!』












時が止まったかのように動かなくなった。
それから、思い出したように込み上げてきたのは怒りで。
















部屋の鍵を持って急いで社長室へと向かった。