「え、ええ!?言われないですよ!!」
なんだか恥ずかしくなってきてグラスに入ったジュースを喉へと流し込んだ。
「そういう反応もなんだか可愛らしいです」
「!?」
宮園さんは…私をからかっておもしろがっているだけだろうか。
「詩優様とは交際されてどのくらいですか?」
宮園さんは興味津々といった顔をして、瞳を子どものようにきらきらと輝かせる。
「え!?」
またしても驚きの質問。
宮園さんのお話、というのは私と詩優のことを聞きたかっただけなのだろうか……
でも、それもそうか。見ず知らずの女がここの社長の息子の恋人で……そんなの気になるに決まってる。
だとしたら、ちゃんと答えなくちゃいけないのかも。
「…えと……」
…確か出会ったのが去年の冬で……
あれ?付き合ったのっていつだっけ……
1年経ってないのは確かだ。じゃあ半年?いや、でも半年も経った…?
「…半年、くらい……だと思います」
曖昧に答えてしまったことに後悔。
付き合ったの記念日くらい覚えていないなんてそれこそ彼女失格じゃないか…