「もー!!葉月ちゃん!!花ちゃんに変なこと言わないのっ!!」


「ごめんなさい!」





2人の声がどこか遠くで聞こえる気がする。
私だけがここで取り残されたみたいだ。



















「あっ!車きた!花ちゃん帰ろうか」





はっと意識がちゃんと戻ってきたのは朱里さんから肩を揺すられてから。





「は、はい!」








「それじゃ、葉月ちゃんまたね。今度ゆっくりお話でもしようね」





朱里さんが葉月さんに手を振って、私はただぺこりと頭を下げることしかできない。





それから私と朱里さんは車に乗ろうとした時





「妃芽乃さん!」





と葉月さんに声をかけられた。
何事かと思い振り向くと、






「詩優に、明音(あかね)さんと悠くんの七回忌もいつもの場所でやるから絶対来て…って伝えてもらってもいい?」







真剣な表情の葉月さん。