冷徹御曹司と甘い夜を重ねたら、淫らに染め上げられました

恥ずかしくなって安西部長の背中を押しだすと、クスクス笑いながら彼は部屋を出て行った。私の見間違いじゃなければ、彼もまたほんのり頬を染めていたような気がする……。

もしかして、安西部長も私を同じこと考えてた? って、そんなことあるわけないか、あるわけないよね?

誰に尋ねるわけでもなく浮かんだ疑問詞に返ってくる答えもない。そして部屋のドアが閉まると耳が痛くなるような静かさに包まれた――。

えーっと、さっきのファイルはどこだったかな?

安西部長のクセなのか、ほんの少しでも席を離れるときはいつもパソコンの画面を必ず閉じる。
だから先ほど見た資料がどこのファイルに入っていたのか探し出すのに少々てこずってしまった。

というのもファイルの数が多すぎるせいだ。ファイルにまとめられていないドキュメントがあっちこっちに散乱している。

もう、ごちゃごちゃしててわからないよ、こういうところが大雑把なんだよねぇ……ん?

適当に左端のファイルを開くと、パッと目に飛び込んできた文書に私は息を呑んだ。

え、これって……。