元姫は辛くても笑う


「光希は莉子のこと好きなのか?」

「は?何言って……」

「確かに、光希が人に興味持つとか……」

「雨じゃなくて飴が降るぞ。」


紫音の言葉にシーンとなる。
……本気でおもんないな。
ふざけ方が変だな。何やってんだ………。


「あ、そういえば話戻すけど、結局莉子って龍火入ったんだよね?」

「一応な。」


裏切らないって言う約束を交わして。
というか、その条件って当たり前すぎる。


「なんか、少し嬉しいよね。」

「ですね。」

「………」


ホントにそうだよな。
1年間ずっと入って欲しかったのがようやく叶った。すげぇ、嬉しい事。

みんな同じことを思ってるせいか、莉子に目線を向ける。
莉子を見る時みんな優しい顔をする。


「俺らの姫。守ろうな。」

「あぁ。」

「もちろんです。」

「うん♪」

「……うん。」


そんな決意を決め、莉子を抱える手に力を入れた。
大事にしたい、初めて思ったやつだ。
それを俺は絶対に守りたい。