元姫は辛くても笑う


そして1年後、太一が、莉子を仲間に入れる作戦を考えてきた。


「で、作戦て?」

「莉子はいつも、下川さんと一緒にいるじゃないですか?」


そりゃな、信用してる相手としかいないって言ってるし、その相手が下川だし。


「なので下川さんを取り込むんです。」

「………あ、なる程。」


紫音がわかったように反応する。
それに紗由はすぐに反応する。


「え、紫音にはわかんないでしょ?‪w」

「……喧嘩売ってんのか?」

「だって、僕にわかんないんだよ?」


はぁ、光希が溜息を着く。
紗由は紫音にだけきついからな。
それは気を許している証拠でもあるが。
執拗いとうるさい。


「だって、莉子がこの前真美としかいないって言ってたからだろ?」

「そうです。紫音の言葉のままです。」


にっこりとそう告げると、それを見て、シオンがドヤ顔する。


「どうた〜!」

「は?たまたま合ってただけで調子乗るな。」


紗由が、半ギレする。
日々仮面を被ってるからこそ起こると手が付けられない。