完全に社長との繋がりがなくなった。

小森さんの隣に立って、犇々と実感していく。


後悔してない。


なのに、モヤモヤして苦しいのはなんでだろう。


「佐野さん、仕事は来週からになりますので、この週末はゆっくり休んでください。」

「はい、ありがとうございます」

「では、僕はここで失礼しますね。」

「わざわざ送っていただいてすみません」

「いえ。遅い時間ですから。おやすみなさい」

「おやすみなさい。」


優しくて、気遣いも完璧な人。

だけど、、、


心はざわつかない。

平穏で、波風のたたない穏やかな海。


社長のときとは違う。


はあ、、、やだなぁ、もう。

何かにつけて一々思い出すなんて。

これ、思いの外、重症なのかもしれない。