永遠と柚葉が結婚してから一年。
柚葉の記憶は戻ってはいないが回復はしていた。

最近の柚葉は自分自身に対しての不甲斐なさに落ち込むことが多かった。

どうして自分は失敗ばかりしてしまうのか。
どうして自分は忘れてしまうのか。
どうして自分はうまく物事をできないのだろうか。
どうして自分は周りの人に助けてもらわないとなにもできないのか。

様々な葛藤で自己否定感が強く、永遠たちは心配していた。

なにか失敗してしまうと食事もとれなくなったり、倒れそうなほどに自分を否定し始めてしまう。

永遠たちはなるべく柚葉が失敗しないようにフォローしていた。


「頭、痛む?」
永遠の言葉に柚葉が頷く。