永遠が柚葉の家に来てから家の中の空気が変わった。

張り詰めていた空気が和らいでいくのを柚葉の両親は感じていた。

娘が死んでしまうかもしれないという恐怖を感じたひから、気づかないうちに自分たちの肩に必要以上に力が入っていたことに気づかされた。

現に、柚葉もとても穏やかな表情をしている。

「じゃあ、行ってきます」
永遠は柚葉の両親に挨拶すると柚葉の頭を撫でる。
「いってきます。」
永遠を見送ると柚葉は永遠が出て行ったリビングの扉をじっと見ていた。