「材料買ってきた~、衣装まだー?」





――時は少し進んで、萌衣たちの学園では文化祭の準備が始まっていた。



因みに、萌衣のクラスの出し物は――――。





「くぅぅぅ!やっぱりメイドって良いよな!もう最高‼俺の彼女のメイド服姿とか、絶対こんな時じゃないと見られないもん‼」

―――完全に私欲を優先した学級委員による「メイド喫茶」だった。



「ハーア、メイド喫茶とかやる気出ねぇ。たこ焼きとか、焼きそばの方が良くねぇ?」

椅子を斜めに揺らし、頭の後ろで手を組ながら、萌衣がつまらなさそうに呟いた。






クラスの女子の役割は半分に別れていて、衣装製作&料理担当(接客が無理な女子)と本番にメイド服を着る(男子は当日呼び込みor執事服で接客)女子とに別れていた。