そこには案の定、妹がいて、顧問と言い合っていた。

「何をやってるんだ、妹よ」

「あ!兄貴!」

大声を上げて俺を振り返った妹は、せっかく可愛い制服があると言うのに、スラックスを履いていた。

妹は、かなり怒っている様子で、顔が赤くなっている。

「聞いてくれよ、兄貴!何でこの学校には女子バスケ部が無いんだよ!男子はあるのに!」

妹がビシリと指を指した先には、練習に取り組んでいる男子バスケ部員達がいた。

?妹はバスケをするのか?初耳だが。

「女子バスケ部は部員が足りなくて廃部になったのだよ。バスケがやりたいなら、今日だけ男バスに混ざるか?」