そういってしまえれば俺と萌衣のこの不毛な恋は終わるんだ。

そこからは「普通の家族」として俺も、萌衣もやっていけるはずだ。

だから、勇気を振り絞れ、俺。

覚悟を決めろ!





萌衣を振る覚悟を――――!




「萌衣、俺は――――」




「宏太ぁ………、好き………」

ふろうとした直後に、言わせまいとしていた言葉を言われてしまった。

なんか、家族とか、もう全てがバカらしい。

家族というしがらみから解き放たれて萌衣と一緒に居ることができたらどんなに幸せだろう。

だけど、そんなことはありえない。





萌衣、今から君をふるよ―――――。







俺の全ての愛を込めて。




END