俺たちが兄妹である限り、俺たちがどうこうなるのはありえない。

こそこそして付き合うなんてもっての他だし、何も無いのが一番だ。

なんだけど…――――。

どうして、こんなに嬉しいんだろうか。

ずっと萌衣が欲しかった。




それが今、叶おうとしてるのに―――――。





俺は矛盾してる。

常にそうだ。

誠に「問題ならあるだろう。家族だぞ!」とか、言っておいて、誰よりも先に萌衣に告白したのは俺だ。

はっきり言って後先なんて考えてなかった。




それほどに萌衣の存在が衝撃的だったんだ―――。





でも、ごめん、萌衣。

悪いけど、俺は萌衣とは付き合えない。