side悠人

「思ってますよーww」
目の前の可愛い生徒、雪兎の言葉に諦める。
これは絶対思ってないやつだな....


今日は、俺が担任を受け持つクラスに入るらしい外部からの入学生を、門まで迎えに行く仕事を任されていた。なんでも入学試験を全教科満点で通った天才らしい。この学園の入学試験は難しいことで有名なのだが、すごいやつがいたもんだ。
入学生のことが書かれている資料を見る。ちなみにこれは2週間くらい前に渡されたものだが、今日初めて目を通した。
「名前は姫川雪兎...身長155センチ?ちっせぇな...」

資料を読んでいたら、約束の時間を過ぎてしまっていた。
急いで門に向かっていると、目の前に門が見えたところで声が聞こえた。
「おーい、そこの金髪のお方ー」
金髪って、俺のことだよな?
何処から声がしたのかわからず辺りを見回していると、また声が聞こえた。
「そっちじゃなくて上ですよーw」
上?
声の通りに上を見上げると、なんと門の上に人がいた。驚いて降りろと声をかけると、荷物を投げると言われて焦ったがなんとかキャッチできた。
安心したのも束の間、そいつは門の上から飛び降りやがった。制止しようにも間に合わず、気づいたらそいつはキレイに着地していた。