真崎さんは、びわが死んで以来、こまめに家に来てくれるようになった。
その日もどこで見つけてきてくれたのか、季節外れの枇杷を買ってきてくれた。


秋が訪れていた事に遅れて気がついた僕は、真崎さんに随分と間抜けな質問をいくつかした。


何か気晴らしになるような事をなさいませんか?

真崎さんは心配そうにそう言った。

少しは他の事へ目を向けないと、と庭の端を見やり、びわが心配しますよ? とも。