僕の庭

いつの間に寄ってきていたのか、にゃあ、とびわが鳴いて僕の膝に飛び乗った。


「びわ、どうした? ここは暑いぞ」


びわには夏の暑さは応えるらしく、ここ最近は縁側には来なかったのだが。


「この猫の名前、びわっていうの?」


「果物のびわが好きなんでね」


「まあ、変わった猫ね」


佳穂がくすくす笑った。
びわはそんな事はお構いなしで、僕の膝の上でとろとろと目を閉じた。