「ねえ、貴方の絵を見たいわ。せっかくだから、4枚の絵を並べましょうよ」


「ああ、そうするか」


僕は花保理に手伝ってもらって、4枚の絵を並べた。


『春風』、『水夏』、『秋火』。

そして、さっき完成した『花保理』。


鮮やかに四季を謳歌している4枚の絵、それは僕たちの間違う事ない確かな一年だった。


「綺麗ね……」


「ああ」


僕たちは寄り添うようにして4枚の絵を眺めた。


「……僕は、君に何一つしてあげられない、もうこんなよぼよぼのじいさんだが、今、愛していると言っても構わないだろうか?」


「あたしは、貴方の長い人生の何の支えも出来なかった、貴方に釣り合わない風貌の女だけれど、愛してると言ってもいいかしら?」

僕は笑った。