恋して、愛して、崩れて、泣いて。〜幼馴染の複雑な恋愛〜

創始を家に送って、灑亜耶とふたりきり。

そのまま帰るつもりだったけれど、反対方向の公園に向かった。








「翔、ありがと。」


灑亜耶はまだ泣いていて、残念なくらい目が腫れている。


「お前が我慢してるよりマシだから。前我慢しすぎて逆ギレしたじゃん。」


「今その話する?………ふふ、何か涙おさまっちゃった。」


創始の借金をどうするか。

俺にはそれしか頭に浮かばない。

「創始の借金…どうする?」

そう言おうとしたけれど、灑亜耶がまた泣きそうだったから、やめた。

「私ね、京都に行く!」

「は!?」

「貯金で、創始の分も出す!」

遂に頭おかしくなったのかと思ったけど、灑亜耶は本気だ。

「借金はどうするんだよ。」