日本一の総長は、本当は私を溺愛している。

「じゃあね、悠月。
送ってくれてありがとう」



「うん。バイバイ」



手を振って家に入る。



「おかえり桃華ちゃん」



「ただいまママ」



「遅いぞ桃華」



「ごめんね。パパ」



「全く、次からは気をつけなさい。」



大好きな家族。



むかしからパパとママは
優しい。



小さい頃行ったあそこは....



小さい頃?



あれ、何も記憶が無い。



「ねぇ、パパ、ママ、」



「ん?どうしたの?」



「最近ね、ボーとしてる事が多いの


それとね、なんか、小さい頃のことが
全く思い出せないの」



「っ、そう、なの?
んー、疲れてるんじゃないの?」



「夜遊びしすぎだ」



「もう、お父さんも構って貰えないからって
拗ねないの」



「ふふ、ごめんね。パパ」



「ふん」



「明日は休みでしょ?
ゆっくり寝なさい」



「うん!」



バタンと部屋の扉を閉める。



あれ、本当に眠たい。



ちょっとだけ。



お風呂入らないといけないから、
すぐ、起きなきゃ