日本一の総長は、本当は私を溺愛している。

ギュッとさらに強い力で手を握られる。



でも、前とは違い痛くない。



彼を感じられる程の強さ。



あぁ、ホントに



悠月は



優しい。



「うん。そうする。」



「もちろん、
近くに2人がいたら2人を頼れ。」



「うん」



「それでも、俺を頼って」



「うん」



「矛盾してるって知ってるけど


俺は、桃華に頼られたい」



「ふふ、私はいつも悠月に頼ってばっかだよ」



「頼られてると嬉しい」



「じゃあ、悠月も怪我をしないで、

私にできることがあれば、私を頼って」



「あぁ、そうする。」



「でも、私が出来ることって、ある?」



え?



ギュッと抱きしめられる。



暖かい



「こうやってして、
俺の事、鎮められるのは桃華だけだよ」



「私の仕事?」



「うん。桃華の仕事」



「なら、精一杯頑張らなきゃ」



「うん。でも俺にだけだよ。」



「うん。もちろん」



「ありがとう。」



「うん。」