日本一の総長は、本当は私を溺愛している。

「知らないし、興味もない。
され。」



絶望だ。



ずっと僕は君のことを考えていたのに



君は僕を見てなかった。



「ごめん、なさい」



「何が」



「君を刺したこと」



「構わない。
急所は外したし、
お爺様を守ったという功績がつく」



彼女は、歩き出してる。



僕の知らないところへ。



「ごめん、なさい」



「血を拭っていけ。
それだと街に出た瞬間捕まる。」



「うん。」



「分かった行け。
もう、2度とこちら側には足を入れるな」



っ!!!



彼女は優しい



見ず知らずの、
自分を殺しかけた人間に
手を差し出せるぐらいに



ボクは、



僕はなんて小さい。



「ごめんなさい」



「行け」



最後まで彼女は謝罪を受け入れてはくれない。



僕は彼女に背を向けて走る。



その時かすかに見えた。



彼女が自分のお腹にナイフを突き立てたのを。



理由は分かる。



僕が生きてることを隠すため。



情けなかった。



彼女のし何の役にも立たない自分が。



そして彼女は、



最後まで僕隠蔽した。