学校に友達もいなければ
居場所もない。



昼休みの弁当は1人でトイレ、
ではなく屋上。



屋上に上がってもうひとつ上まで上がる。



いつも持ってる小さいレジャーシートに
持ち運びタイプの座布団をひく。



お弁当を開くと美味しそうな料理!



ん〜、毎日ママありがとう!



キュー、とお腹がなるので
小さく「いただきます」と言って
食べる。



ん〜〜〜、ママの卵焼き最高!



たこさんウィンナーも
今日は目がついてる!



学校で唯一の至福の時を味わう。



ギュルるる〜〜〜



ん??



私のお腹?



じゃないってことは?



そこまで考えて後ろをむく。



金髪で、鋭い瞳、口の端は切れており
血がついている。



どっからどー見てもヤンキー。



うん、ヤバい。



「ご、ごめんなさい!
き、気づかなくて今すぐ退きます!」



急いで座布団とレジャーシートを畳む。



お弁当も袋に入れて急いで降りる



よりも早く男に人に腕を掴まれる。



殴られる!



反射的に目をつぶり痛みを待つが
全然来ない。



ゆっくりと目を開けると
困ったような顔をする男の人。



「えっと、ごめんね?
いつもここ使ってるんでしょ?
準備満タンだったし



だから、使ってくれていいよ」



別には俺場所でもないし



と男の人が言っている間に腕を振り払う。



「え、あ、ご、ごめんなさい。」