なんだ。



なんだこれは



夢か



いや、



現実だ



心臓が嫌な音を立てる。



「これを〜〜〜〜〜〜〜」



雑音が一切消える。



写真には桃華が思いっきり笑っている。



その横は、



俺じゃない



渉。



桃華の方を向く。



目が合う。



桃華!!!



捨てるのか?



俺を?



やっぱり、



監禁するべきだった



俺以外見えないように



渉なんか



視界に入らないように



「くっ、は!」



なぁ、桃華



どう思う?



「ゆ"、っき.....」



あぁ、そうだ。



そうやって



俺の名前だけ呼んでくれ。



ぐっ!



左の頬に痛みが走る。



「な!」



「かは!!
はー、はー、はー、くっ、は」



殴ったのは桃華。



首を抑えて大きく息をしている。



白く小さな手の中から見える首には



赤い手形。



「とう、か?」