「ぼくの、せい?」



「ちがう!!和真!!!」



くそ!!こんな時に!!!



微かに、桃華の手が動く。



起きた!?



「ん、」



「桃華!!!」



ゆっくりと目を覚ました桃華。



良かった。



「桃華、だいじょう....」



ゾクリとした感覚が背中を伝う。



目が合う。



背筋が凍る。



誰、だ。



「わたし、どう。」



感じたのは一瞬。



次の瞬間には桃華に戻っている。



「っ、か、和真くん!大丈夫?」



桃華が驚いた様に声を上げる。



その声に和真が反応して動きが止まる。



「桃華、ちゃん?」



「う、うん!」



「よ、良かった。」



フラフラと桃華に近づく和真。



桃華の横を避けると、俺の座っていた場所に
和真が腰を下ろして桃華に寄りかかる。



「よかった。」



「うん。ありがとう」



「おれのせいで。俺のせいで倒れちゃったね
ごめんね。ごめんね。」



「うんん。和真くんのせいじゃないよ。
私の体調管理だよ。」