先生はひらひらと手を振って行ってしまった。 まぁそんなこんなで今に至る。彼女の様子を見るに、 だいぶ人を怖がっているようだった。学校に来ていれ ばこんなことにはなっていないだろう。だからさすが に『留年』という言葉を堂々と言えなかった。それに 彼女はそのことを口にしなかった。理由を言わないと いうのは余程のことだ。まぁ、初対面の人に言うわけ がないが…。色々考えているうちに、あの感触を思い