「じゃあコーヒーと、モンブラン1つ。」
甘いものだらけのメニューを見ると結城さんを思い出す。
…さっきの事も。
「お待たせしました〜」
「ありがとう。あれ、ここって相席？」
「店長さんがね、幼馴染って言ったら休憩とって話しておいで〜って！」
目の前に置かれたショートケーキとミルクティー。
甘いものと甘いもの…紗奈も甘党だったのか。
「いただきまーす！」
湯気が出ているコーヒーを少し冷ましてから一口飲んだ。
「…ん、美味しい。」
「ほんとに？ありがとう、嬉しいな！」
紗奈がさっきコーヒーを挽いていたから、目の前にいる紗奈に伝える。
結城さんがいつも俺に向かって言ってくれるように。
