君に伝えたい思い

「それって 」

「そう。海波と海月くんの名前の由来よ。海波、あなたの海月くんを失った
気持ちはきっと誰にも分からない。けどねお母さん、分かったことがある
の。沙織を失ってただぼーっと生活してた私に光をくれたのは間違いなく、
春輝や理人、お父さん、そして、紛れもなく海波、あなたよ。あなたの
周りにだってさっちゃんやそらくん、私たち家族だっている。抱え込ん
ではだめよ。じゃあ、お母さん下に行くわね。ご飯欲しくなったら
いってちょうだい。」

「ねぇ、お母さん。」

(小暮はさ、ちゃんと自分の気持ち伝えられんじゃん。それは、相手も
嬉しいとおもうよ。)

小城くんの言葉が頭に浮かんだ。勇気を出そうと思ってお母さんを
呼び止めると

「なに?」

「私ね、ただ現実を受け入れたくなかったの!みっくんがいないこの世で
私だけ時間が進んで、でもみっくんの時間はあの時から止まったままで。
理人にだってみっくんはもういない、なんて言ったってみっくんが
居ないことを、1番受けいられていないのは私なの!怖いよ。どんどん
時間が過ぎて、そしたらこのままみっくんっていう存在さえもないもの
になっちゃうんじゃないかって。」

こんなに気持ちをぶちまけたのははじめてだ。
泣きながら叫ぶ私をお母さんは泣きながら抱きしめてくれた。