勿論ナギちゃんに電話するほどあたしは図太くない。 灰野くんに言えないからってナギちゃんを頼っちゃダメなんだ……。 友達だからってなんとも思ってなかったけど。 そっか。 ナギちゃんは、男の人だから。 一人自分の部屋のベッドの中で、目をぎゅうっと閉じた。 浮かんでくるのは、 泣き叫ぶ愁ちゃん、ピンク色の猫の箱、学年トップの先生役。 「うぅ……」 ……嫉妬ばっかりで器の小さい自分が嫌になる。