「……面白がんな」
「いや面白いだろー!」
「もういいよ。俺がダサかった。それだけだよ」
「わたしは聞いちゃったけどー」
ひょこっと顔を出したのは、デッキブラシを両手で抱えてにやりと笑うリホだ。
「何をどこまで聞いたんだよ……」
「全部かなぁ?」
「女子って怖すぎ……」
俺もう何も言わない。
なにもしない、藍田さんに。
そう心に誓った時。
「うそだよ!ああ見えて胡桃ちゃんって秘密主義だから。核心ははぐらかしてばっかりだよ」
「あ……そうなんだ」
「口堅いんだよ、胡桃ちゃん」
よかったね?じゃねーよ。