あぁ、だんだん息が苦しくなって来た。
もう、無理。
「パタッ」
「ガチャ。」
そして、
「楼莉、本当はお前の事嫌いなんだよ。」
「記憶が無くて、分からない。」
「お前の事最初から、嫌いなんだよ!
なのに、鈍感だから。」
思いっきり掴まれ、屋上から落とされそうになった。
「和真がそれで幸せになれるならいいよ。」
「最初から、最後までウザイんだよ!」
「ボン!」
死んだんだなぁ。
もう、葵達には、逢えない。
話くらいは、したかったなぁ。
「楼莉〜!」
「楼莉〜。」
誰かが、読んでる?
目が開く?
「楼莉!」
「葵?」
楼莉は、どうして?
「楼莉、死んだんじゃないの?」
「何、言ってるの〜?生きてて良かった。」
「楼莉ちゃん。」
「霞ちゃん。花。」
お医者さんに聞いた所、
誰かに呪いをかけられ、死ぬ寸前までいっていたそうだ。
でも、急いで救急車を呼んでくれたからどうにか間に合ったらしい。
「楼莉、ちょっといいか。」
「うん。」
「奏叶、俺から説明するよ。」
「瑞稀先輩、どうしたんですか?」
「あのねぇ、いじめや呪いのことなんだけどねぇ、全部、和真がやったんだっ
て。」
え? 今、なんて?
「もう1回、言って。」
「楼莉ちゃんが、受け止めにくいし、受け止めたくないかもしれないけど、
犯人は、和真なんだ。」
和真、、が?え?
「楼莉のこと、嫌いだから?」
「わかんない。でも、奏斗も言いにくいぽかったから。」
やっぱり、楼莉が死んだ方がいいんじゃない?
あの夢は、神様が指名したのかなぁ。
「言いにくかったのに、瑞稀先輩言ってくれて、ありがとうございます。」
複雑な気持ち。
感情が溢れ出そう。
でも、我慢しないと。
みんなが帰るまでは。
「楼莉〜!」
この聞き覚えのある声は、